床下の防カビ業者/防腐 防カビ処理の必要性とかび臭い悪臭を消毒/除去する床下のカビ専門業者:中古物件/新築/古民家の健康被害とカビ対策

カビ取り業者の純閃堂です。カビや腐朽菌に特化した洗浄・防カビ・修理工事をしています。

当店は2019年の台風19号で床上60cmの浸水被害に遭いました。その周辺地域である東松山市、川越市、さいたま市などでも数多くの家屋が浸水の被害に遭いました。

その台風19号の災害から当店の周辺地域では、床下からのカビ臭さによって健康被害(咳やかゆみ)が生じて、様々なお客様から防腐 防カビ対策の相談を受けています。

今回ご紹介する床下の施工事例は、そのカビによる健康被害を解決した事例となります。

シロアリ駆除のあとに原因不明の病気

床下浸水の被害に遭ってから2年後、和室を歩くとギシギシという異音と共にシロアリ(翅アリ)が発生したため、シロアリ業者が点検したところ柱が食われてパイ生地のようにボロボロになっていました。

そのためシロアリ業者が駆除剤と防除剤を散布したあと、床下の湿度を上昇させないため乾燥対策として調湿剤を敷き詰め通気口を整備しました。

しかしその1年後に、家族全員が悪臭による咳と痒みで悩まれたため医師に相談したところ「カビやダニが影響しているかもしれない」ということで当店に依頼がありました。

あるものが原因で床下に大量のカビ

調査を開始すると和室の畳に置かれたタンスの引き出し裏や底に青カビと、別部屋の窓の一部に壁紙の剥がれが確認できました。

その壁紙を剥がすとシロアリが通った蟻道に、大量のカビと腐朽菌が繁殖していました。(シロアリは業者が駆除したためいませんでした)

この結果から床下に原因があると判明したため床下に入り込むと、乾燥せずに湿ったままの調湿剤に大量のカビが繁殖していて、柱にも転移して危険な状態になっていました。

いくら調湿剤と言えど常に多湿な場所では効果を発揮できません。逆に水分を吸い過ぎてカビの原因になり、カビが保有する水分で腐朽菌・シロアリを呼ぶ原因になってしまいます。

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腐朽菌とは木材のセルロースを栄養にして育つキノコの中で、この菌が大量に繁殖すると木材が腐ってしまいます。建築業界ではとても厄介な菌なので、柱などの木材には防腐処理されている場合があります。

そのためまずはカビの発生原因だった調湿剤を撤去して、防腐・防カビ処理を行います。

シロアリによって傷んでしまった柱(土台の束)は補強工事をして地震がきても耐えられるようにします。(一般的には鋼製束を使います)

この工事をする前に当店は安全対策を施します。

床下に生えるカビの種類には擦ってもシミが取れない黒カビと、ふわふわとした粉カビ(白カビや青カビ)の2種類がいます。粉カビに薬剤を噴霧すると以下動画のように胞子が浮遊して、床下は大変危険な状態になってしまうのです。

そこで当店は徹底した養生のほかに、点検口から侵入してくるカビ胞子と薬剤ミストを外に送り出しながら作業をしています。

床下の防カビ処理後、床下から部屋に侵入してくる湿気を防止するため、防湿シートで物理的に湿気を遮断します。

しかしこの防湿シートと下地板の間にカビが生えると、結局部屋がかび臭くなってしまうので下地には防カビコーティングを施します。

一般的な床下業者が使用している防カビ剤は水道水で100倍に希釈するため、ほぼ水分でできた防カビ剤です。

90%以上が水分で構成された防カビ剤が乾燥すると、その濃度では退治できないカビがいるので再発の危険性が高まります。

当店の防カビ剤は水道水で薄めたものではなく、水分を蒸発させる性能を持った防カビ剤で、木材の奥に浸透できる作用を持っています。

以下、シロアリでダメになった窓の柱は、断熱材を取り外して躯体(建物の骨組み)に防カビ剤を噴霧してから補強修理をすることにより、木材類の内部からカビに汚染される可能性を防止するのです。

その後、窓の柱に断熱材を入れ込んで下地ボードと壁紙を貼れば完成です。

最後に部屋の押し入れ、畳、タンスに生えているカビをカビ取り洗浄・防カビコーティングで処理すれば建物全体のトータルケアが完成します。

要注意
使用してはいけない防腐防カビ剤

水分が好きなカビ/腐朽菌/シロアリに対して、水で数百倍に薄める抗菌剤は危険です。薄めたことで効かなくなる微生物がいるので土壌の常在菌バランスが崩れて、生き残ったカビ/腐朽菌が活発に活動してしまう危険性があります!

店長

この防カビ施工をしてからお客様の咳や皮膚のかゆみがなくなったので、医師の予測は的中していました。健康被害の原因は「床下のカビと腐朽菌」でした。

シロアリに食われた窓の柱を補強して、手抜き工事でカビが生えた内部を防カビコーティング

和室の点検口から床下に入り込んでシロアリ駆除と防腐・防カビ処理

雨漏りから床下まで広がったカビと腐朽菌を天井から床下まで防カビ処理

床下から来る湿気でタンスの底にカビが生えて畳まで広がった青カビ

結論を先にお伝えすると、新築でも見た目が白いカビが発生している場合は必要です。

カビ・腐朽菌・シロアリ(以下「微生物」)に共通していることは多湿の空間を好むことなので、湿度さえ適当に保たれていれば被害には遭いません。

しかし日本には四季があるため梅雨から夏季にかけて多湿になる時期があります。

すると木材防腐剤の効果が徐々に弱まり、強風によって侵入してくる土埃と、通気口に生えた雑草などの障害物により、多湿の状態が続いてしまうので微生物が繁殖できる条件が整います。

そのため10年(または5年)に一度は床下の点検をした方がいいでしょう。

また浸水、漏水、雨漏りなど水が関連する被害が発生したときも床下の点検が必要です。

例えば浸水したときは【厚生労働省:被災した家屋での感染症対策↗】に記載の通り十分に清掃をしてから乾燥をすれば消石灰を使った消毒は不要です。

ただし十分な乾燥を心がけていても、水を浴びてしまった木材の劣化は加速します。

(木材は水を浴びると黒くなって水焼け/灰汁汚染を引き起こします。そこに微生物が住み着きます)

このように度重なる外的要因によって床下に微生物が発生して劣化するので、歩くとギシギシという異音がしたり、かび臭くなったりするのです。

カビ専門ではない床下業者が使用する防腐・防カビ剤は、水道水で100倍などに薄めて散布するものが多いです。濃度だと有効成分は1%となります。

有効成分1%のものを撒いているので当然費用は安くなります。一般的には1平米あたり1000~2000円で設定されています。

シロアリ業者の場合は駆除作業の中に防腐・防カビ剤の散布が含まれているほど薄い薬剤を散布しています。


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シロアリ駆除のみの場合はこの薬剤で十分です。当店はカビ取り業者のため本編ではあくまでも床下の防腐・防カビ剤に着目した記事になっています。よってシロアリ駆除のため薬剤散布のみを目的としている方は安い業者と比較しましょう。


しかし上記でお伝えした通り微生物が発生する原因は「水」です。

床下に99%が水で構成されている防腐防カビ剤を撒くと、ゆっくりと乾燥した水の微粒子は土台の隅や室内に移動します。

すると防カビ剤がかかっていない基礎、土台、柱、室内の水分含有率が上昇します。築10年以上が経過して防腐効果のなくなった木材に大量の水分が付着するとどうなるでしょうか。

このような湿度の上昇に繋がる作業があると、室内の押し入れ、畳、塗り壁、下駄箱、玄関などにカビが生えるので、カビ取り業者には同じような相談が多いのです。

カビはとても頑固なので、湿気や結露があれば防カビ剤がない面からきっちりと生えます。

この画像はカビがとても生えやすい食品工場の天井で、施工からおよそ1年間で防カビ剤を塗布していない面からカビが発生しました。

その対策として、カビ取り防カビ研究一筋35年以上の博士が開発した防カビの特許工法は、対象素材の水分を極力減らしてから施工します。

素材の表面から内部に浸透して、内部で水を乾燥させるゲル層を形成するので、多湿な環境でも木材が濡れにくい環境を作り出します。

この工法は大型冷蔵庫がある食品工場のコンクリートやモルタル、食品スーパーの結露が発生する天井で使われいる技術です。

この防カビ工法を使って床下を施工することにより、木材・鉄筋の表面をゲル層が覆うので長期的な防腐・防カビ対策を可能にしています。

つまり水分があると育つカビや腐朽菌に対して、水で薄めて大量に散布すると、やがて雑菌によって濃度1%は分解されカビが再発するのです。

当店では床下の防カビ工法を安全で正確なものにするため日々教育をしています。お客様のカビ問題を解決するには職人の教育が重要だからです。どのような人が来るのか不安な人でも安心できるように親切・丁寧な対応と共にしっかりとした工事を心がけています。

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床下を施工する多くの事業者は成分の50%以上が水で構成されているものを散布して終了しています。しかし我々はカビの専門業者なので、カビがとても強いことを知っています。

その危険で有害なカビを水分まで計算して施工することが、お客様が生活する上での安心・安全な工事だと考えています。